こんにちは、VRの世界に魅了され、自らの手で創造を始めた
クリエッタです!
前回の記事では、VR開発を始めるための最初の機材準備についてお話しました。今回は、いよいよあなたのPCに「創造の心臓」をインストールする、最も重要で、そして初心者が最初の壁にぶつかりやすい「Unreal Engine (UE)のインストール」を徹底解説します。
ネットで検索すれば、UEのインストール手順はたくさん出てきます。しかし、この記事は違います。 私が実際に経験した**「あ、ここで容量が足りなくなった…」「このチェックを外し忘れて後で泣いた…」「バージョンって、こんなに大事だったのか!」**という生々しい失敗談と、それを乗り越えたからこそ伝えられる深い知識を、余すことなく詰め込みました。
この記事を読み終える頃には、あなたはただUEをインストールしただけでなく、未来のプロジェクトで起こりうる問題を回避し、効率的に学習を進めるための「賢者の知恵」を手にしているはずです。
さあ、ただの作業で終わらせない、あなたのクリエイター人生の本当の第一歩を、一緒に踏み出しましょう。
序章:なぜ「Epic Games Launcher」から始めるのか?
Unreal Engineは、実は単体でダウンロードするわけではありません。「Epic Games Launcher」という巨大なプラットフォームの一部として提供されます。これはUEが単なるソフトではなく、学習教材、素材ストア(マーケットプレイス)、コミュニティといった巨大な生態系(エコシステム) の中にあるからです。
このランチャーを母艦とすることで、私たちは常に最新情報に触れ、世界中のクリエイターが作った便利なアセットを手に入れ、エンジンのバージョン管理まで簡単に行えるのです。まずはこの母艦を手に入れるところから物語は始まります。
第1章:母艦「Epic Games Launcher」の設置
ここは手順通りに進めば大丈夫ですが、後のトラブルを避けるための小さなコツがあります。
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公式サイトからインストーラーを入手 Unreal Engine公式サイトからランチャーをダウンロードします。赤丸をクリック
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ランチャーのインストール ダウンロードしたファイルを開き、インストールを開始します。インストールボタンをクリック
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アカウント作成とログイン あなたのクリエイターとしてのIDとなるEpic Gamesアカウントを作成し、ログインします。私はGoogleアカウントを使用して作成しました。 入力の手間が省けるのでお勧めのサインインです。
第2章:心臓部「Unreal Engine」のインストール – ここが運命の分かれ道
いよいよエンジンのインストールです。あなたの今後の開発効率は、ここの設定で大きく変わります。
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ライブラリタブへ移動 ランチャー左の「Unreal Engine」→上部タブの「ライブラリ」へと進みます。 ↓
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「+」アイコンでバージョンを追加 「エンジンのバージョン」の横にある「+」アイコンを押します。
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インストールボタンを押す前に!運命のオプション設定 インストールを押すと表示されるオプション画面。ここで思考停止せずに、一つひとつ意味を理解して設定しましょう。始めからチェックが入っている場合はそのままインストールへ移行します。
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① 保存場所:あなたのPCは悲鳴をあげていないか? UEは1バージョンで約40GBを平気で消費します。OSが入っているCドライブに何も考えずに入れると、あっという間に容量不足に。可能な限り、大容量のSSD(Dドライブなど)を指定してください。 SSDにすることで、エンジンの起動やプロジェクトの読み込み速度が劇的に改善され、あなたの貴重な時間を節約できます。
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② スターターコンテンツ:冒険の初期装備を忘れるな! これは絶対にチェックを入れてください。 これを入れ忘れると、冒険の序盤で「こん棒」すら持たずにスライムに挑むようなものです。中には基本的な図形、質感(マテリアル)、炎や煙のエフェクトなど、学習に必須の「おもちゃ」が詰まっています。
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③ テンプレートと機能パック:先人たちの知恵を借りる これも必ずチェック。VR用のプロジェクト雛形など、あなたの目的への近道となる「地図」が入っています。
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第3章:未来の自分を救う「バージョン管理」という知恵
無事にインストールが完了しましたか?おめでとうございます!…しかし、本当のプロはここからが違います。
「なぜ、エンジンのバージョンが複数インストールできるようになっているんだろう?」
この疑問を持つことが、中級者への第一歩です。 答えは「プロジェクトの互換性を守るため」 です。
あなたが半年後、ネットで見つけた素晴らしいチュートリアルを試そうとしたとします。しかし、そのチュートリアルは「UE 5.2」で作られていました。あなたのPCには最新の「UE 5.5」しか入っていません。最新版でそのプロジェクトを開くと…どうなるでしょう?
最悪の場合、エラーで開けないか、見た目(ライティングやマテリアル)が崩れてしまい、チュートリアル通りに進めなくなります。
【賢者の知恵】
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プロジェクトは、作成した時と同じメジャーバージョンで開くのが鉄則。
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古いバージョンのUEは、いつでもランチャーから追加インストールできることを覚えておく。
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ハードディスクの容量が許す限り、よく使うバージョンは複数残しておく。
この知識があるだけで、あなたは未来の絶望的なトラブルを回避できるのです。
最終章:あなたは一人じゃない – コミュニティという羅針盤
初めての起動は、まるで新しい靴を初めて履く時みたいに、ちょっとだけ時間がかかるかもしれません。
でも、ご安心ください。
それは、あなたが最高の一歩を踏み出せるように、
システムがあなただけの最適な設定をこっそり見つけてくれている時間。
一度、この特別な時間が終われば、
あとはまるで、風を切るようにスムーズに、そして軽快に!
次からは、あなたの「始めたい!」という気持ちに、瞬時に応えてくれますよ。
さあ、もう少しだけ、未来への期待を胸に、お待ちください。
最高の体験が、すぐそこに待っていますから!🚀
Unreal Engineのインストールが完了し、目の前に「Unrealプロジェクトブラウザ」が表示された今、あなたは無限の可能性が広がる大海原の前に立った船乗りです。

しかし、一人で航海する必要はありません。UEには強力なコミュニティという羅針盤があります。
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Unreal Engine 公式ドキュメント/フォーラム: まずはここから。公式の情報は最も正確な地図です。
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YouTube: 世界中のトップクリエイターたちが、惜しげもなく技術を動画で公開しています。
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マーケットプレイス: 時間を節約するための魔法の道具(アセット)が売られている市場。
インストールはゴールではなく、壮大な冒険の始まりの合図です。壁にぶつかったら、これらのコミュニティを頼ってください。必ずあなたの助けとなる先人たちがいます。
さあ、すべての準備は整いました。 次回は、いよいよこの真っ白なキャンバスに、あなたの手で最初の「何か」を生み出します。創造の痛みと喜びを、一緒に味わい尽くしましょう。